サッカーは野球やテニス、卓球など他の球技とは異なり試合時間を定められたスポーツです。しかし、年代や大会によって試合時間や延長戦、PK戦の有無などは変わってきます。
プロサッカーの試合時間は90分
プロのサッカーの試合時間は、前後半45分ハーフの計90分であり、前後半の間に設けられるハーフタイムは15分となっています。ハーフタイムには選手が身体を休めたり、後半に向けた作戦会議が行われたりします。
基本ルールとして試合中は時計が止まることはなく、ボールがラインの外に出たり、ファウルなどでプレーが止まった場合でも、時計は動き続けています。そのため、試合時間が大幅に伸びることはありません。
キックオフからタイムアップの笛が鳴るまでの時間は、前後半90分とハーフタイムの15分、それにアディショナルタイムが5分前後加算されることを踏まえると、120分程度であることがほとんどです。
試合の決着がつかない場合はどうなるの?
試合が90分で決着がつかなかった場合、リーグ戦ではそのまま引き分けとなります。一方、勝ち負けを決しなければいけないトーナメント戦では、延長戦が採用されます。
延長戦
延長戦の時間はプロの場合は15分ハーフで、計30分。ハーフタイムはなく(給水時間は設けられる)、前半が終わればエンドを変え、すぐに後半がスタートします。
以前のJリーグではリーグ戦でも延長戦が行われていました(1993年~2002年)。延長戦はⅤゴール方式が採用され、どちらかがゴールを奪った時点で勝者が決定し、試合終了となりました。
PK戦
PK戦は延長戦でも決着がつかない場合に行われます。両チーム5人ずつが蹴り合い、より多く成功したチームが勝者となります。5人が蹴っても決着がつかない場合は、以降は1人ずつが蹴り、一方のチームが他方のチームよりも多くの得点を挙げるまでキックを続けます。延長戦と同じくリーグ戦では行われず、大会によっては延長戦を挟まずに、90分を終えた時点でPK戦が行われることもあります。
アディショナルタイム・ロスタイムとは?
アディショナルタイムとは、競技以外のことで空費された時間を指します。「アディショナル」とは「追加」という意味で、前・後半それぞれ45分が経過した後に、空費された時間がアディショナルタイムとして追加されます。スローインやフリーキックなどによる中断時間は、アディショナルタイムに反映されません。選手交代の時間など、あくまで競技以外で空費された時間のみを指し、その長さを考慮して、追加時間の長さは主審の裁量で決定されます。
日本では「ロスタイム」と呼称していた時代もありましたが、これは和製英語であり世界的にはアディショナルタイムと呼ばれるのが一般的であることから、日本でもアディショナルタイムの呼称で統一されるようになりました。
【参考】高校サッカーの試合時間
プロよりも体力面で劣る高校サッカーの試合時間は、基本的に40分ハーフの計80分です。またハーフタイムは原則として10分に定められています。
ただし試合時間は大会によって異なり、夏場に行われるインターハイでは35分ハーフを採用。また冬の全国高校選手権では、準々決勝まで40分ハーフで行われますが、準決勝よりプロと同じ45分ハーフとなります。
【参考】中学サッカーの試合時間
中学生のサッカーの時間は、基本的に30分ハーフの計60分です。またハーフタイムは原則として10分に定められています。高校サッカーと同様に大会によって試合時間は異なり、全国大会などでは40分ハーフが採用される大会もあります。また延長戦は高校生、中学生の試合ともに、10分ハーフで行われることが多いです。
【参考】少年サッカーの試合時間
少年サッカーの試合は、20分ハーフの計40分で行われます。ただし試合時間は年代によって変更でき、小学校の低学年の場合は15分ハーフで行われることが多いです。ハーフタイムは10分で、延長戦は5分ハーフの計10分となります。また8人制の試合の場合は3ピリオド制が採用されることもあります。1ピリオド当たり12分の計36分で、インターバルはそれぞれ10分となります。
まとめ
サッカーは、90分間により多くの得点を奪ったチームが勝者となるシンプルなスポーツです。この90分の間には多くのドラマが生まれ、喜怒哀楽と様々な感情が凝縮されるのです。また野球やテニスといったスポーツでは、イニングの長さや、スコアによって試合時間が左右されますが、サッカーは試合時間が定められているため観戦者にとってスケジュールを立てやすいスポーツと言えるでしょう。