柏vs清水の見どころ(明治安田生命J1リーグ:2017年4月8日)
一覧へ明治安田生命J1リーグ 第6節 2017年4月8日(土)15:03KO 日立柏サッカー場
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65'鄭 大世
90+2'ミッチェル デューク
柏にとって記念すべき一戦。主将の大記録を勝利で祝えるか
今季のリーグ戦ホーム初勝利、そして連勝を目指す柏が、日立柏サッカー場に清水を迎える。
3連敗を止めるべく、柏は前節、敵地に乗り込んで広島と対戦した。メンバーを何人か入れ替えた一戦だったが、スタジアムに向かうバスの中で細貝 萌から「今日、タニくん点取りそうだね」と“予言”を受けていた大谷 秀和がキックオフ直後にいきなり相手のミスを突きロングシュートを決めると、後半にはディエゴ オリヴェイラがPKを落ち着いて沈め、2-0で勝利。今季初の複数得点・無失点と充実の内容でホームに帰ってくることに成功した。
一方の清水は4年ぶりにJ1の舞台で実現した磐田との“静岡ダービー”に挑んだが、1-3で敗戦。シュート数では相手を上回るなど、サイド攻撃を起点に押し込む時間も作ったが、今季のウイークポイントであるセットプレーからこの試合でも前半だけで2点を失い、課題を露呈する形となった。
両者は約1ヵ月前の3月15日に行われたJリーグYBCルヴァンカップAグループ第1節でも対戦している。その試合では互いにリーグ戦で出場機会に恵まれていなかった選手が多くピッチに立ったが、柏が内容で圧倒。ホームチームにとってはその後の戦いに向けて良いきっかけをつかむことに成功した試合であり、今節でもその再現を狙いたい。
対して清水は、ルヴァンカップでは最終ラインに若手を多く起用したこともあり、ビルドアップがままならず、相手にボールを握られる時間が長くなってしまった。その課題を出場自粛から復帰予定の角田 誠を中心に解決したいところ。さらに清水は、ここまで勝利を挙げた試合は無失点であるのに対し、敗れた試合はいずれもセットプレーから失点を喫しており、セットプレーの守備の出来が今節も勝敗を大きく左右させそうだ。
また、この試合は柏にとってメモリアルなゲームになるかもしれない要素が2つある。
1つ目は3月24日に電撃加入が発表され、新戦力として大きな期待を受ける細貝がホームデビューを飾る可能性があるということ。前節・広島戦で“柏デビュー”は果たしたが、浦和時代も含め、まだ日立台のピッチでプレーした経験はなく、「日立台でプレーできる楽しみはすごく持っていますね。『細貝って誰だ』となっている人もいると思うので、早くピッチに立ってしっかりとチームのためにプレーすることで、少しでも早く認めてもらいたい」と背番号37も笑みを浮かべる。
そして2つ目は大谷がこの試合に出場すれば、J1通算300試合出場の大記録を達成するということ。大谷自身は「ここを目指してやっているわけでもないので、あくまでも通過点というか、1つずつ積み重ねてきた結果」とそこまで気にしていない様子だが、アカデミーから柏一筋の選手としては初めての快挙であり、サポーターもその瞬間を心待ちにしているはずである。
「(4月を)自分たちが上に上がっていく月」(大谷)にするためにも、まずは2人の門出を勝利で祝いたい。
[ 文:須賀 大輔 ]