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藤枝vs秋田のマッチレポート・動画(明治安田J2リーグ:2024年5月12日)

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藤枝の粘り勝ち。最後の最後で試合を決めたのは中川風希の一撃



ポゼッション志向の藤枝と、縦に速いダイレクト志向の秋田。対照的なスタイルを持つチーム同士の戦いは前半、秋田のペースとなった。

秋田は、ロングボールの競り合いとそのセカンドボールの奪い合いで優位に立って押し込む時間を増やし、6分の佐藤 大樹のシュート、7分の青木 翔大のヘディング、14分のセットプレーから小柳 達司のシュート、23分の小松 蓮のミドルシュートなど、何度も藤枝ゴールを脅かした。だが、決め切ることだけが不足した。

一方、藤枝はディフェンスラインを下げられて、ボールを奪ってもそこにプレスを掛けられ、球際の1対1でも秋田に上回られ、なかなか自分たちのリズムは出せなかった。だが、そこは試合前から覚悟していたことでもあり、我慢強く戦いながら徐々に反撃の機会をうかがっていた。そして41分には、右からのクロスをウエンデルが頭で折り返し、中央で矢村 健がフリーでヘディングシュートを放つが、これはGK圍 謙太朗の正面。藤枝もチャンスを決め切れなかったが、前半を0-0で終えたことは藤枝にとってはポジティブだった。

後半に入ると、秋田の強度が全体的に少しずつ低下して、藤枝がセカンドボールを回収したり、失ったボールを早く奪い返したりするシーンが増え、徐々に自分たちらしさを発揮できるようになっていった。

その中でチャンスの数でも完全に藤枝が上回ったが、前回のホームゲーム(前々節・群馬戦)でヒーローになった矢村が今回は決め切れない。だが、藤枝が攻勢をかけ続けたことで、秋田の選手が疲弊し、堅守にも少しずつ緩みが見え始めていた。

そして90+1分、左からのクロスをゴール前で矢村がつなぎ、交代出場の中川 風希がシュート。これはDFにブロックされ、次の矢村のシュートも体を張ってブロックされたが、さらにそのこぼれ球から中川 風希が右足のアウトサイドで放ったシュートがゴール左に決まり、土壇場でついに秋田ゴールをこじ開けた。

そのまま1点を守り切った藤枝は、ホームでは2戦連続でアディショナルタイムに決勝点を決め、J2では初の4連勝。逆に、秋田は4戦勝ちなしとなった。


[ 文:前島 芳雄 ]
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