■ピックアップマッチ
京都サンガF.C.(J2) 3-1(前半1-1、後半2-0) ガイナーレ鳥取(鳥取県代表)
J1、J2勢が登場する天皇杯2回戦。鳥取のとりぎんバードスタジアムで、昨年まで共にJ2の舞台で戦った京都サンガF.C.とガイナーレ鳥取(現在J3)が対戦しました。鳥取県選手権(天皇杯予選)決勝(6-1)、天皇杯1回戦(6-0)を圧勝で勝ち上がってきた鳥取は、リーグ戦でも3試合負けなし。一方の京都は川勝良一新監督が指揮を執っておよそ2週間、新体制での公式戦初勝利を狙います。
試合は開始2分、京都がスコアを動かしました。三平和司選手のクロスのこぼれ球に大黒将志選手が反応、振り向きざまのシュートで先制点をもたらします。一方、早々にリードを許した鳥取は、馬渡和彰選手が「ゴールを取り返してやろうという気持ちが強かった」と言う通りに反撃を開始。38分、その馬渡選手が相手最終ラインの裏に抜け出して同点弾を奪い、1-1で折り返しました。
同点とされた京都は、後半開始からキャプテンの山瀬功治選手を、59分には中山博貴選手を投入して、交代策で突破口を切り開こうとします。鳥取の住田貴彦選手のシュートに肝を冷やされる場面もあったものの、GKオ・スンフン選手を中心に防ぎ、徐々に流れを引き寄せます。そして迎えた67分、CKのチャンスにバヤリッツァ選手がヘディングで合わせると、このボールが中山選手に当たってコースが変わってゴールネットを揺らし、再び京都がリードに成功。85分には石櫃選手がマイナスのクロスを入れ、最後はこぼれ球を山瀬選手が決めて3-1と突き放しました。劣勢の鳥取は、アディショナルタイムの石櫃選手の退場によって数的優位に立ったものの、ゴールを奪うことはできず。京都が川勝監督の体制になってから初勝利を飾りました。
京都は8月20日(水)の3回戦で、J1の名古屋グランパスと対戦します。
◆監督・選手コメント
・川勝良一 監督 (京都サンガF.C.)
前半はわれわれの2トップが高い位置に張って中盤との距離が遠くなったため、攻撃面で厚みのあるビルドアップができませんでした。何人かの選手が不慣れな役割を担っていたため、戸惑いもあったと思います。後半、選手を代えたことによっていつも通りボールを拾えるようになり、徐々に流れをつくることができました。いろいろ課題はありますが、相手に負けない準備をしてきたつもりですし、3回戦に進むという最低限の結果は出せました。
・大黒将志 選手(京都サンガF.C.)
先制点が大事になると思っていたので、最初に得点することできた点はプラスですが、1点を奪った後にさらに勢いを持って2点目を奪うことができていれば、試合は楽になったと思います。先制した後、チーム全体が少し下がってしまい、押し込まれる時間帯がありました。後半に(オ・)スンフンの好セーブがなかったら逆転されていたかもしれませんし、勝つか負けるか、ギリギリの試合だったと思います。
・松波正信 監督(ガイナーレ鳥取)
相手に圧倒されているとは思いませんでした。京都が前線に元日本代表の選手やそれぞれのカテゴリーで修羅場をくぐってきた選手たちを擁する半面、われわれは大卒の新人3人を含む若いチーム構成とあって、力関係は明らかだったと思います。それでも、チームとして戦えば、京都相手にも通用すると選手たちはプレーして感じたはずです。今日のような相手と戦うことをイメージしつつ、プレーの質を維持すれば、リーグ戦でも良い方向に向かっていくのではないかと思います。
・馬渡和彰 選手(ガイナーレ鳥取)
僕たちはJ2の舞台を目指しているのだから、京都とのカテゴリーの違いは意識せず、勝利を目指して試合に臨みました。ただ、1失点目の場面は、大黒選手が反転してかわしてからシュートを打つのかと思ったら、振り向きざまに打ってきたので、防ぐことができませんでした。日本を背負ってきた選手たちと対戦することができて楽しかったですし、自分がどれくらい通用するのかドキドキしながら1週間準備してきましたが、負けたときは本当に悔しかったです。
◇その他の試合結果
水戸ホーリーホック(J2) 2-0(前半1-0、後半1-0) アビスパ福岡(J2)
横浜FC(J2) 0-1(前半0-1、後半0-0) カターレ富山(J2)
ロアッソ熊本(J2) 0-1(前半0-0、後半0-1) モンテディオ山形(J2)
サガン鳥栖(J1) 4-1(前半3-0、後半1-1) 徳山大学(山口県代表)
大分トリニータ(J2) 2-1(前半2-1、後半0-0) ヴェルスパ大分(大分県代表)
東京ヴェルディ(J2) 1-2(前半0-1、後半1-1) ギラヴァンツ北九州(J2)
アルビレックス新潟(J1) 8-1(前半4-0、後半4-1) サウルコス福井(福井県代表)
ジェフユナイテッド千葉(J2) 3-2(前半1-2、後半2-0) AC長野パルセイロ(シード)
ファジアーノ岡山(J2) 1-2(前半0-1、後半1-1) 愛媛FC(J2)
湘南ベルマーレ(J2) 2-1(前半0-1、後半1-0、延前1-0、延後0-0) FC琉球(沖縄県代表)
以上
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