■第16回アジア競技大会2010広州 決勝 vs朝鮮民主主義人民共和国
11月22日(月)19:00KO @Tianhe Stadium
なでしこジャパン 1 (0-0,1-0) 0 朝鮮民主主義人民共和国代表
4年前のドーハ大会の雪辱を果たしたなでしこジャパンは、アジア大会で初優勝した。胸にかかる念願の金メダル以上に、表彰台の上の選手たちの笑顔は輝いていた。佐々木監督は、「優勝は選手たちが一丸となったから」と、口元を緩めた。
決勝戦らしく互いの意地とプライドが激突した。両者一歩も譲らず、試合開始から激しくプレスをかけ合った。日本が得意とするパス回しから突破口を開こうとすれば、朝鮮人民共和国はスピードを生かしたダイナミックなサッカーで対抗。まさに一進一退の展開だった。
緊迫した空気が漂うスタジアムに歓喜が訪れたのは、後半28分だった。右CKを主将の宮間が左足で蹴ったボールは、正確に弧を描いた。中央の岩清水が少し下がりながら放ったヘディングシュートは、ゴール左隅に吸い込まれた。
その後は相手の猛攻に防戦一方。集中力を切らさず、あわやという場面を何度となく、大会を通じて無失点の守備陣が体を張ってゴールを守った。
日本女子サッカー界は明るい話が続く。9月のU-17女子W杯では準優勝して銀メダルを獲得。そして今大会は金メダル。アジアの女王としての確固たる地位を築きつつある。しかし、佐々木監督は「来年のW杯とロンドン五輪予選に向けて、やらなくてはいけないことがある」と、現状のレベルでは満足していない。澤も「今はW杯などの世界大会で好成績を収めるための通過点」と言い切った。
さらなる高みを見据え努力を重ねるなでしこジャパンが、世界を制するときは、そう遠くはないだろう。
以上
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