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【J2:第36節 栃木 vs 北九州】レポート:わずかなスキをついた北九州。つかれた栃木。連勝への道が長く険しいことを思い知らされる結果に。(14.10.12)

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あまりにも悲劇的な幕引き。言葉を失うとは、まさにあの瞬間のことを指すのだろう。クリーンシート(無失点)まであと3分に迫った90+1分、北九州のパワープレーに屈する形で栃木は被弾。勝点3はするりと手からこぼれ落ちていった。ミックスゾーンを通過する際、ある選手はこう言った。
「負けた気がする」
なるほど、追い付かれてのドローはそんな後味の悪さを残した。栃木は連勝に挑み、3度目も跳ね返された。またもリーグ後半戦の連勝はお預けとなった。

「前半は特にミラーゲームというか、相手が引いてしまって面白くないというか、こっちもあまりリスクをかけにくかった」(荒堀謙次)
ある程度、覚悟していたとはいえ、想像以上に北九州の専守防衛は徹底されていた。“攻めたら負け”。一昔前のJ2のセオリーを想起させるようなパターンに持ち込まれそうになるが、栃木は今週の充実したトレーニングを思い起こし、ボールを動かしながら隙を見付けるゲーム運びが出来た。だからこそ、勝点1にも廣瀬浩二は、「今日のゲームに関しては前のゲームが良かったから、次のゲームが良くないということはなく、しっかりしたゲームができていた」と胸を張った。

とはいえ、4―4―2でブロックを組まれれば、容易くチャンスは作り出せない。真ん中をこじ開けようとすれば、鋭利なカウンターを受けるのは関の山。そこでサイドに活路を見出し、24分に荒堀、28分には大久保哲哉が決定的な場面を創出した。だが、ゴールネットは揺らせなかった。対する北九州も池元友樹と原一樹の2トップの特長“裏抜け”を活用できずに、37分に迎えた星原健太の得点機はGK鈴木智幸に阻止された。

ゴール前の攻防に乏しかった前半から一転、後半は北九州が49分に決定機を作る。ここをましてもGK鈴木智に防がれると、流れは栃木に傾く。ただ、栃木もサイドまでボールは運べるが、ペナルティエリア内に人数を割かれたことで脅威を与えるには至らなかった。創造性に欠けるクロスを上げては弾かれる展開を一変させたのは、ボランチの小野寺達也。ボールを引き出し、右サイドに振り、そのまま自身はゴール前に攻め上がった。その間、ボールは右から中央の廣瀬を経由して左サイドへ。サイドチェンジに駆けこんできた荒堀がルックアップし、絶妙なクロスに飛び込んだのは小野寺だった。今週のトレーニングでは全く同じ形でシュートを外していたが、本番ではFW顔負けの一撃を決めてみせた。その後、栃木は相手のカウンターに注意を払いながら追加点を狙った。しかしゴールは遠く、本来はボランチの西澤代志也をFWの位置に入れ、前から追って逃げ切りを図る策もハマらず。最終盤に相手のシンプルな攻撃に沈んだ。

辛くも勝点1を拾った北九州だが、なんとしても勝点を持ち帰るという気迫が実を結んだと言える。最後まで試合を投げずに戦う姿勢が、勝点を積み重ねられている要因であり、今の順位にいられる最大の理由なのだろう。その姿勢は発展途上の栃木が学ぶべき要素であることは間違いない。今節は全く持ち味を発揮できなかった。「ゲームの流れや展開を考えると、この(勝点)1は前向きに捉えないといけないのかなと」柱谷幸一監督が言うように、試合内容に乏しかった。それでも勝点を取れるのだから、やはり強い。そう再認識させられた。

再三再四の好守が零封に直結せずに悔し涙を呑んだGK鈴木智は、「今日はゼロで終えないといけなかった」と責任を一身に背負ったが、「追加点を取れなかったのが今日の課題」とは小野寺。失点前に都合3度あった得点機を逸したのは痛恨。その内の1本でも決まっていれば片はついたはずだ。連勝に手が届かない理由はいくつかあるが、加点できないこともその一つに挙げられる。前向きに捉えれば、カウンターは仕掛けられていた。あとは、「その部分で質を出せるかどうか」(阪倉裕二監督)。次節以降、そこが問われることになる。

以上

2014.10.12 Reported by 大塚秀毅
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