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【J1:第16節 徳島 vs 浦和】レポート:存在した大きな差。しかし徳島も今後の進展変化を期待していい頑張りを披露。(14.07.24)

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個々の技術や強さはもちろん、組織の質や完成度などについても、やはり現在リーグのてっぺんにいる浦和との間には大きな差が存在したと認めざるを得ないだろう。徳島は中断期間に上積みした力をもって首位にひと泡吹かせようと挑んだが、結果はほぼゲームをコントロールされての完敗。スコアこそ0-2ながら、それ以上の差を見せつけられて敗れた。
事実、「個々の仕掛けであったり、キックの精度の高さなど、自分たちにはない部分も多く感じました」とキャプテン斉藤大介が語れば、藤原広太朗も「引くところは引いてきますし、ボールに行くところは組織でプレッシングしてくる。さすが首位のチームで、見習わないといけないと感じています」とコメント。ピッチで相まみえた選手たちは自らの体で強くその差を感じたようである。

とは言え徳島も何とか勝機を見いだそうと懸命に戦った。立ち上がりの主導権は奪われたものの、9分に村松大輔のクロスから好機を作り濱田武がハーフボレーでゴールを狙えば、続く10分にも再びチャンスを創造。浦和陣内で数本パスを繋いだところから今度は左サイドを使い、今度はアレックスのクロスに高崎寛之が飛び込んでいった。チームは得点への意識をハッキリと出してゲームの流れを少し押し返し始めたと言えよう。

しかしながら、そのような矢先の14分に一本のFKから先制を許したことは徳島にとって非常に痛かった。確かに柏木陽介が蹴ったFKの精度は見事であったし、倒れながらもボールに合わせてねじ込んだ槙野智章の強さも脱帽ものであった。が、攻めのリズムが出始めていたことを考えれば、何としても防いでおきたかった失点。それだけに「僕の足に当たっていたので、もったいない失点でした」と、決められた槙野へもつれるように体を寄せていた藤原は試合後大いに悔やんでいた。

ただそれでも徳島の選手たちは折れることなく、ホームの声援を背に受けて同点への意欲を見せる。浦和にポゼッションを握られ、またマイボールにしても彼らの巧みで激しい守備に遭ってなかなか効果的な縦パスを入れさせてはもらえなかったが、37分に衛藤裕が浦和GK西川周作の位置を見て意表を突くロングシュートを放つなど、何とかしようとする姿勢は確かに示していたと言っていい。

そして迎えた後半もゲームはそのままの形。ピッチ上の多くを浦和にコントロールされた中でも、徳島が必死にチャンスを作ろうとする展開が続く。57分に村松のパスミスを引っ掛けられ、一気のカウンターから興梠慎三に決められ2点差とされたが、徳島は前半ほとんど入れられなかった縦へのパスを何本か見せるようにもなって、そこからの状況打破を図ろうとした。実際、終了直前には濱田のそれによってアレックスが抜け出しあと一歩の惜しいシーン。得点にはならなかったものの、可能性を感じさせた。

「全体を通して、しっかり戦ってくれたと思います。足も動いていたので、悪くはなかったと思います」とは小林伸二監督が話した総括の言葉だが、その通り、差を見せつけられて敗れたとは言っても徳島の選手たちのプレーにはシーズン前半との違いがしっかりにじみ出ていた。運動量、得点への意識などは着実に高まっており、それだけに今後のチームの進展変化には期待も持てる。ちょうどこの日クラブからはエステバンの獲得が発表されたが、村松に続く新しい力を加えた徳島の今後はおもしろいものになるのではないか。

対して浦和は、首位らしい盤石の勝利を収めたというところだろう。冒頭でも述べたように、個々の力量と組織の力の両方で差を証明したし、セットプレーで先制、相手のミスを見逃さず追加点と勝負の肝もきっちり押さえてみせた。またこの一戦ではJ1リーグ新記録となる7試合連続無失点の達成が注目されたが、守備に関してはその記録達成が何より出来の素晴らしさを物語っている。いい距離感でのブロック形成、勝負所でのタイトな寄せ、連動したアプローチ。次節以降の対戦相手もその守備網を崩すのはきっと容易でないだろう。
いずれにしてもこの一戦では浦和の高いクオリティーを改めて感じさせられた。

以上

2014.07.24 Reported by 松下英樹
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