●秋葉忠宏監督(群馬):
「ノックアウト方式のエンペラーズカップで、栃木さんとダービーをやれるということは、僕たちにとっては恵まれたカードだったと思う。いつも以上にダービーということで気合が入っていたのを、選手とサポーターも含めて感じた。ポジティブな空気、戦う雰囲気、お互いに最後まで粘り強く戦いあう、ダービーらしい緊迫感のあるゲームだったと思う。我々としてはもちろん、90分、120分で決めきって決着をつけたかったけども、栃木さんも最後まで我々があれだけボールを動かしても粘り強く体を張り続ける守備、ボールへの執着心はダービーならではだと思うし、そこは見習わないといけないなと思う。ただ、我々もそこに負けることなく、気持ちを全面に出して集中していたことは、ポジティブな要素だった。最後はPKだったけども、勝ち方としては来週の水戸さんとのダービーに向けて良い形を出してくれたと思う。来週も水戸さんとダービーがあるので、サポーターと一丸になりたい。僕にとっては初めての北関東ダービーの勝利だったので、これから連勝できるように、大会は違うけど後期の一発目で勢いに乗れるように今日の勝ちを大事にしたい。今週の1週間、コーチ陣も含めて選手が湘南戦の敗戦後にもかかわらず、良い1週間を過ごしてくれたことが好ゲーム、好結果につながったと思う。あとは富居がデビュー戦だったが、彼の活躍で我々は救われた。彼が日頃から素晴らしいトレーニングをした証が、今日は出たと思う。素直に彼にはおめでとうと言いたい」
Q:今日の結果の意義は?
「ここ4、5年は2回戦で姿を消していたし、北関東では僕が就任してから勝っていなかったので結果にこだわった部分があった。そこは選手の素晴らしい頑張りであったり、サポーターが最後まで後押ししてくれたり、ポジティブな空気を作ってくれたことで、最後の最後にフットボールの神様がご褒美をくれたのではないのかなと。ただ、日頃から選手は苦しいトレーニングをやっているし、今日も暑い中でも必死に歯を食いしばって走り続ける、攻守の切り替えをやり続ける、攻める姿勢を忘れなかった。我々らしくアグレッシブにやり続けたことで、最後の最後に栃木さんがPKのシーンで足にきて、キックがぶれたのかなと。粘り強くボールを動かし続けて、相手を仕留めようとし続けた姿勢が、最後の最後で栃木さんよりも我々の方に運が向いたのかなと。これをしっかり続けることが大事になると思う。今日はカップ戦だったので120分あったけど、リーグ戦では90分以内で決着をつけないとドローで終わる。90分で決着を付けられるようにしたい。カップ戦では浦和とやることができると思うが、そこでも結果にこだわりたい。群馬と言えば昔、ベスト8まで躍進した記憶がサポーターの中にはあると思う。そこに近付けるように、選手とクラブが一丸となり、サポーターも含めて浦和に乗り込みたい」
Q:富居選手が良かったところは?
「非常に落ち着いていたことに、僕自身がビックリした。本当にデビュー戦なのか、25歳とは思えない落ち着きがあった。彼は普段から自分がやるべきことを理解してトレーニングをしていて、それをそのまま今日のゲームに出せたことが素晴らしい。デビュー戦で普段やっていることを出すことがどれだけ難しいのかは、僕自身が選手の頃のデビュー戦を考えると分かる。とてつもなく難しい作業だったのに、彼はそれを平気な顔でやり遂げたことが素晴らしい。PKに関しては、GKコーチも含めて相手のデーターをかなり話しこんで、その準備をしてきた。富居と残り3人の切磋琢磨しているGK、GKコーチを含めて良い準備をしていたことで、PKで滅多にない無失点に抑えられたのだと思う。あの安定感がチームに落ち着きをもたらしたし、ゴールキックのミスがなかったのは良いメンタルの持ち主だし、良い度胸をしていると思う。また、より高いレベルの競争ができるので、ありがたい存在だと思っている」
以上
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