第１５節のＪ２初勝利の勢いで３試合無敗だった讃岐は前節アウェイで首位湘南に１−３と敗戦した。失点は全てセットプレーから、もったいない試合だった。それでも、ケガから復帰した木島良輔が今季初先発、初ゴール（ＰＫ）を決めてフル出場。これまでゴール前での展開が乏しかった讃岐にとっては光明だ。そして高橋泰のＪリーグ通算３００試合出場、波夛野寛のＪリーグ初出場。特に讃岐の四国リーグ時代を知る波夛野の出場は讃岐ファンにとって嬉しい出来事だった。

今節も讃岐の攻撃は木島の能力を最大限活かす布陣になるだろう。北野誠監督は「キジ（木島）をうまく使いたい」、「キジに連動して動く選手を周りに置きたい」、「中盤の選手にはポジショニングと相手のプレッシャーへの対応を伝えた」、「サイド攻撃もポイント、相手の堅い守備を崩すにはスピードが必要だ」、「ただキジが９０分フルに動けるかといえば難しいので、そこは高橋泰、我那覇和樹に期待している」。対戦相手の山形についてどう思うかという質問には「ブラジルワールドカップを見ていても分かるように、気持ちの部分が大きいし、FIFAランキング１位のスペインが負けるぐらいだからね。自信を持って戦えば結果はついてくる」と語った。

一方、山形はＪ１浦和から期限付き移籍加入したベテランＧＫ山岸範宏に注目したい。開幕から第１６節まで全試合に出場していた正ＧＫ清水健太の全治８週間の負傷によるものだが、最後部で声を出してチームを鼓舞、ＤＦラインへの的確な指示、さらに攻撃の起点となるキック等、ＧＫの果たす役割は大きい。攻撃陣は前々節の栃木戦でＭＦディエゴのハットトリックなどで堅守の栃木に６−１で圧勝した力強さが記憶に新しい。前節のアウェイ長崎では失点を０に抑え勝点１を獲得。ここ８試合、敗戦は１度だけで負けないチームという印象だ。２年連続でＪ２リーグ１０位の山形としては現在１２位の順位は物足りず、下位チーム相手に取りこぼしは出来ないだろう。

シーズン前半終了まであと３試合、ひととおり対戦が終わりかけ順位がある程度見えてきた。Ｊ２生き残りへ、現在２１位の讃岐は早い時点で２０位に順位を上げたいところだ。そのためにも今節からのホーム２連戦は重要で負けられない試合になる。その大切な試合の前日、ブラジルワールドカップの日本代表対ギリシャ戦を観戦するためにチーム練習の開始時間を調整した北野監督は「やっぱり応援しなきゃダメでしょ！」と繰り返した。

香川の代表チーム、カマタマーレ讃岐。ワールドカップに負けない熱い戦いが丸亀競技場にある。キックオフは６月２１日午後６時、さあスタジアムで熱い声援を送ろう！

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2014.06.20 Reported by 大森一（オフィスひやあつ）