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【J1:第32節 新潟 vs 仙台】レポート:J1昇格10周年に白星を添えた岡本英也のメモリアルゴール(13.11.24)

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新潟が1-0で仙台を下した。J1昇格10周年を迎えた11月23日。記念の日に決勝ゴールを挙げたのは岡本英也だった。前半18分、フリーキックからのこぼれ球を左足でたたきこんだ。新潟はこれでホーム8連勝。今季2度目の3連勝になった。
仙台は新潟のプレスに手を焼き、前半は後手を踏んだ。後半は4-3-3にシステム変更して攻勢を仕掛けたが、ゴールを割ることはできなかった。

ゴールを決めた直後、岡本は川又堅碁と体をぶつけ合って、ドヤ顔を見せた。左サイドから田中亜土夢がフリーキック。中央で田中達也がオーバーヘッドでつないだボールが、ワンバウンドして目の前に。「振り切らずに、ミートを心がけた」と、左足で捉えたボールは勢いよくネットに突き刺さった。
「ファーは狙っていました」という会心の一撃。今季6点目は、J1昇格10周年を白星で飾るゴールになった。
試合前、スタンドでサポーターが作った「アイシテルニイガタ」の人文字を見て、鳥肌が立った。「記憶に残る試合になると思った。そこで決められてよかった」。サポーターの期待に応え、チームの歴史に名を刻んだ結果を素直に喜んだ。

ゴールがほしい試合だった。第30節・湘南戦から左サイドハーフに入っている。それまでは本職のFWで5試合連続スタメン出場していた。好調の中のコンバート。不慣れなポジションをものにしようと、チームコンセプトでもあるプレスと1対1の守備を強く意識した。ただ、そこに集中するあまり、本来の持ち味の広いシュートエリアを生かしたプレーが薄れていた。
この試合の個人的なテーマは「ゴールマウスに近い位置でプレーする」こと。守備は忘れず、それ以上に持ち味を消さない。その両面を大切にした上での得点。「守備は(大井)健太郎さんや(金)珍洙が声をかけてカバーしてくれるし、相手にも付いていけるようになった」と手応えをつかんだ。何より、今季5度目の決勝点を挙げる勝負強さを、新しいポジションで見せられたことに手応えを感じた。「先制点の後もチャンスがあった。2、3点と決められるようにならないと」。前向きな反省は、残り2試合で結果にすることで解消する。

スコアは1-0ながら、攻守にアグレッシブなプレーの連続。柳下正明監督は「あまり言うことがない」というほど満足した様子。激しいボールの奪い合いを制すると、素早く相手守備の隙を突く攻撃。守備でも終始プレスをかけ続けた。相手がフリーで抜けそうになると、周囲の選手が複数で止めにかかった。「こちらが、『こういうこともするのか』と思うプレーがどんどん出ている。状態はかなりいい」。シーズン大詰めに来て、指揮官もチームの成長を実感した一戦だった。

仙台は新潟のストロングポイントを抑えられなかった。前半はプレスに苦しみボールを失った。後半、4-3-3にシステムを変更すると、相手守備の切れ目でボールをもらい、サイドを使う展開が増えた。赤嶺真吾、松下年宏らがペナルティーエリアに入る回数も増えた。
それでもシュート数は5本。「ゴール前での冷静さ、精度を欠いたことがもったいない」。手倉森誠監督が言うように、最後の詰めが甘かった。同時に手倉森監督は「冷静さを欠くほど、新潟の守備が集中していたことは認めなければならない」と話した。

新潟には、優勝を逃した昨季の第33節からこれで3連敗。いずれも0-1。リベンジを逃したチームの悔しさは大きかった。
新潟の勢いは、地力に変化しつつある。それを証明するのが、次節。優勝がかかる横浜FMを相手に、この試合のような内容を見せることが求められる(11/30@日産ス)。3試合白星から遠ざかる仙台は、残り2試合で、今季で退任する手倉森監督のサッカーの集大成を見せなければならない。
ともに、チームのプライドをかけた試合が最後まで続く。

以上

2013.11.24 Reported by 斎藤慎一郎(ニューズ・ライン)
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