●樋口靖洋監督（横浜FM）：

「リーグ戦もラスト3になり、大事な局面を迎え、その中で本当に集中力の高い、質の高いゲームができたと思っています。勝点3を取れたことをここまで駆けつけていただいた本当に多くのサポーターと共に喜びたいと思います。
ゲームの内容については、我々が目指しているアグレッシブさを出すということに関して言えば、今季のベストに近いゲーム内容だったと思います。特に守備面で相手の起点になるであろう前田選手、山崎選手に非常に厳しい対応をして起点を作らせないと。セカンドボールをうちのボランチ、サイドハーフの選手がプレスバックしながら取ると。本来のボールを奪いに行くという守備がかなり高い確率ででき、ジュビロさんにあまり多くのチャンスを与えることがなかったと。これは高く評価したいです。
得点をなかなか取れず焦れる展開になりましたし、前がかりになり、カウンターを受けるということをしてしまいがちですが、経験のある選手たちがじっくりと1点を奪いに行くという姿勢を表現してくれたと思います。その意味でも攻守のバランスをしっかり取りながらゲームを進めることができましたし、いいゲームコントロールだったと思います。リーグ戦はあと2つです。今日以上のゲームをするということにポイントを置き、また次の準備をしたいと思います」

Q:天皇杯で120分戦い、そこから中2日とは思えない運動量でしたが、監督として選手たちに強調したことは？
「天皇杯の翌日に、少し我々本来の姿ではない時間帯が長すぎたという部分で、ミーティングで問題点を指摘しました。メンタリティーの部分も多いのですが、その部分が効いたかどうかというより、選手たち自身が『本来の姿はこんなんじゃない』という部分を強く意識してこの試合に臨めたと思います。しっかりと我々が今まで積み上げてきたものを発揮するというところにポイントに置こうということで選手たちを送り出し、奪いところを作って奪い、それをしっかり握ると。ゲームの主導権をほぼ握って進めることができたと思います」

Q:次節のホームゲームで勝てば、リーグ優勝が決まりますが？
「先も上がってきた選手に一声かけました。『素晴らしいゲームだった。ただ、我々はまだ何も掴んでいない』と。繰り返しになりますが、今日以上のゲームをすると。そのためにこの1週間、その準備をすると。そこに集中することだと思います。こういうシチュエーションを作ってくれた選手たち、応援してくれたサポーターにやはりホームで歓喜の瞬間を迎えられるように。浮き足立つことなく、地に足をつけて準備をして、新潟戦に臨みたいと思います」

Q:中村選手が復帰しましたが、どこかで交代させるタイミングはありましたか？
「いえ、基本的にタイミングで確認しながらやっていました。ハーフタイムでは『全く問題ない。やれる』ということだったので、『いけるところまでいこう』と。負傷で時間が止まっている時も気力が充実していましたね。プレーの質ではまだちょっとキレの部分で踏ん張りが効かない部分がいくつかありましたが、彼のゲームコントロールがチーム全体に落ち着きを与えてくれたことは間違いないと思っています」

以上