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【柏から世界へ】柏が4点以上奪い、3点差をつけて勝利する可能性を探る(13.10.01)

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◆前例は、ある
過去には1−4の敗戦をひっくり返した前例が幾つかある。
レアル・マドリード(スペイン)、サンテティエンヌ(フランス)、パルチザン(セルビア)は、UEFAチャンピオンズリーグ(前身のチャンピオンズカップ時代を含む)という舞台でその快挙を成し遂げている。

記憶に新しいところでは、2003−04シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ準々決勝、ミラン(イタリア)とデポルティーボ・ラ・コルーニャ(スペイン)の対戦だ。第1戦では1−4で敗れたデポルティーボが、第2戦では4−0と勝利を収め、絶望的と思われたスコアをひっくり返した。ミランという世界最高クラスの実力と経験値を兼ね備えたチーム。ざっと当時のミランのメンバーを見ても、パオロ マルディーニ、アレサンドロ ネスタ、アンドレア ピルロ、カカ、アンドレイ シェフチェンコ、フィリッポ インザーギと錚々たる顔ぶれが並ぶ。このミラン相手の大逆転の方が、柏の広州に対する条件よりも遥かにハードルは高かったはずだ。

広州は確かに強かった。ただ、その強さの前に手も足も出ず、何もやらせてもらえなかったのかと言われれば、そういうことでもない。スコアは1−4と大差をつけられたが、同点に追い付かれるまでは柏が優勢だったのだ。

◆第1戦を振り返り見えてくるもの
例えばどのようなシーンがあったか。あらためて第1戦を振り返ってみる。
1−0で迎えた21分、広州はGKゾン・チョンのキックミスを工藤壮人が拾い、シュート性の強いボールを放つ。これを田中順也がスライティングで飛び込むも、わずかに届かなかった。クレオとジョルジ ワグネルがフリーだっただけに、彼らにパスを出すという選択肢もあったはずだが、あの絶好のチャンスでシュートを狙いたくなる気持ちは分かる。田中の足が届いていれば間違いなく1点というシーンであり、工藤の判断は決して悪くはない。それだけのビッグチャンスで、この時点で2−0にしてもおかしくはなかった。

偶発的なチャンスだけでなく、組織的に広州の守備を攻略した場面も多い。23分には自陣でボールを奪った瞬間、茨田陽生、クレオとつないで素早くカウンターを繰り出した。Jリーグのチームならば素早く帰陣するところだが、広州は戻りが遅く、柏の攻撃に対し4対4の同数の場面だった。最後は工藤のクロスからクレオがヘッドを狙いGKの正面を突いたが、一連の流れからは広州の守備の緩さが垣間見える。

◆広州守備陣に付け入る隙あり
広州のサイドバックは簡単に引き出される。そのためディフェンスラインの背後にはスペースが多く、柏はジョルジ、橋本和が縦に出ていくか、田中が流れてサイドを起点にして分厚い攻撃を何度も仕掛けることができている。名将マルチェロ リッピ監督がこうした守備の穴を放っておくとは思えず、おそらく問題点を指摘し、修正に努めているとは思うが、それができていないというのが実情だろう。守備陣のクロッサーに対する寄せも甘く、柏はその穴を突き、37分にはジョルジのクロスから田中が合わせるというチャンスを生み出した。GKの股下を狙った田中のシュートは阻まれたが、ゴールになってもおかしくはない決定機だ。

広州の守備陣はラインを高く設定し、サイドバックがリスクを冒すわりには、リスクマネジメントの意識が徹底されていない。エウケソン、ムリキ、ダリオ コンカ以外の中国人選手の能力も高いのは事実だが、それはどちらかと言えば攻撃面の能力で、チーム自体の守備組織には十分付け入る隙がある。
第1戦の後半も、立ち上がりは田中の裏への抜け出しから柏は広州のゴール前まで攻め込んだ。クレオが落とし、ジョルジがミドルシュートを狙った。1−1で迎えた67分には、左CKから、鈴木大輔のヘッドがライン上でクリアされた。こう見れば、前半から数えて少なくとも柏は4、5点を取れるチャンスを作っていたわけだ。

◆柏がすべきこと
つまり、決定機はほぼ同数。ただ、1つしか決められなかった柏に対し、広州は6度の決定機のうち、4つを決めた。1−4というスコアは、チャンスで決め切るか、決められないかの差である。ならば柏がすべきことは、チャンスを確実にモノにすることに尽きる。さらに無失点に抑えた前半の集中力と守備組織を90分間維持できれば、逆に4つの失点を減らすことも不可能ではないだろう。

以上

2013.09.30 Reported by 鈴木潤
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