●高橋義希選手（鳥栖）：
「鳥栖が広島の及ばなかったところはパスの質の違い。そこは広島のスタイルだと思うし、試合前からわかっていたことだが、個人の能力が高いし動き出しもポジショニングもよくて・・・。失点してからは行けたのだが、失点するまでに鳥栖の良さが出せなかったと思います。前半からでも間で受けることはできていたが、前半からもっと行ければ・・・。守備の部分でも後半はプレスをかけることが、あのような形を前半からでも出せることができていればよかったと思います」

●菊地直哉選手（鳥栖）：
「攻めている時のリスク管理というところで、甘いところがあったので勉強しないといけないし、一瞬でも空いたら決めることができる選手が前線にいたので、しっかりと練習して一歩でも二歩でも寄せれるようにしたいです。(失点シーン)一点目もあと一歩でも二歩でも寄せることができればシュートを打たれなかったかもしれないし、頭の中にはあっても身体が動いていないし反省しないといけない」


●佐藤寿人選手（広島）：
Q:先制点のシーン、ゴールは見えましたか？
「もちろん見えました。見えていなかったら打たないです（笑）。ボールを受ける時にゴールのイメージを持って、そういうコースに走っていなければ、シュートは打てない。もし、すごく角度をつけて真横のような感じの位置だったら、逆サイドには打てないから。大切なのは、次へのプレーをイメージして、ボールを引き出せるか、どうか」

Q:インステップのシュートですね。
「はい。角度的には、45度くらい。自分の感覚で、微調整するような感じで打ちました。最初はポストに当たるかなと思ったんですけど、よく入ってくれました」

Q:三浦知良（横浜FC）さんのゴールをイメージした？
「はい。確か、アメリカワールドカップの予選（１９９３年）でのゴールだったかな。その時のゴールを小学生の時に見て、覚えているんです。あれからずっと、そのシュートシーンばかりを練習して。たぶん、一番練習していると思います。カズさんの時ほどは、距離はなかったですが。でも、ああいうシュートは、前も決めたことがありましたね。自分のイメージを可能にする技術は、練習の時から磨いていないとできないから。何度も何度もシュートを打って、自分の中での感覚を身体に覚えさせるんです。

あのゴールは、最初のシュート。それまでボールをほとんど触っていなくて。でもそれは、ＦＷは仕方がない。ボールにたくさん触ってリズムをつくるようなポジションでもない。ポストプレーは大事だけど、一番はゴールに直結する動きを、どれだけ続けられるか。今日はボールに触れる機会がそんなに多くなかったし、我慢する時間が多かった。若い時なら我慢しながらプレーすることがストレスになって、技術が噛み合なくなることがあった。でも、１トップになってからは、ずっと『我慢しろ』『我慢しろ』と言われてきた。その我慢の意味が、少しずつわかるようになってきました。本音はもっと、ボールに触りたいんですけどね、サッカーやっている以上は。サイドに流れたりすれば、もっと簡単にボールを受けられるかもしれない。ただそれは、相手にすれば、何も怖くない。どこにボールを入れられるのかがＤＦは一番いやなのかということ」

Q:練習の時からイメージ通りですか？
「チームメイトに聞いてもらえれば、わかると思います。普段の練習から、狙っています。（ＧＫの原）裕太郎に聞いてくれれば、たぶん『よく狙っています。練習とおりできましたね』と言われると思う（笑）。ＦＷとしては少しでもゴールの可能性がある限りは、そこを意識する。その上での、プレーの選択になる。あそこまで完璧に決まると思っていなかったんだけど、自分は一番前の位置だし、自分より前には味方はいない。あそこでシュート以外を選択すれば、キープして味方を待つか、もう一度ボールを下げなければいけない。でも、あの時は前が空いていたし、自分にとっては十分、シュートレンジだった」

Q:なぜカズさんのシュートばかり、練習したのですか？
「カッコよかったから（笑）。子供の時に代表でプレーしているカズさんが。あの時のゴールは、どの試合で決めたゴールよりもカッコよかった。ワールドカップ最終予選の韓国戦で決めた時もカッコよかったですが、あのゴールは、すごくキレイだったから。だから、あればかり練習していました。後ろからポーンと投げてもらって、そこをシュートして逆サイドを狙う。コーンをゴールの端っこに置いておいて、そこを狙うイメージを持ちながら。ゴールポストとコーンの間を狙う感じで」

Q:これで首位と２ポイント差になりました。
「横浜ＦＭが引き分けているという情報は、いつも通りハーフタイムにミカ（ミキッチ）が教えてくれました（笑）。ミカはいつも対戦相手の情報を気にしてくれているので（笑）。自分たちが勝てば、差が縮まると思っていました。でも、まだ２位ですからね。７月はよかったのに、８月は悪かった。その分を残り試合で挽回しなければいけない。決して楽ではないし、次も難しい試合になると思います。今日も前半は入りもすごくよくて、連動していた。後半少し押し込まれた時に、跳ね返せる力が前の選手にはもう少し必要だった。チャンスを具体的につくって、キープするところはしっかりキープする。そういういい判断ができればよかった」

●野津田岳人選手 (広島)：
「（ＰＫの場面について）緊張しました。ただ最近は、（高萩）洋次郎くんと（原）裕太郎くんと一緒に、ＰＫの練習をしていたので。（ＰＫを取った石原）ナオくんはいつも『俺は蹴らないから』と言っていたので、最初は洋次郎くんに『蹴らないんですか』と聞いたんです。そしたら『お前がやれよ』と言ってくれたし、ミズ（水本）くんも『蹴っていいから』と言ってくれました。僕自身もＰＫを蹴りたかったし、思い切って自分で行こうと思いました。『絶対にこっちだ』というシュートコースは自分の中であったし、ＧＫが先に動かなかったので、自分の信じたコースに向かって、思い切り蹴りました。 ただ、自分のプレー自体はあまりよくなかった。ボールをおさめるところはおさめて、キープできればよかった。
自分としては結果を求めていたし、最近は試合出場機会もあまりなかったので、何よりも結果が一番大事だなと意識していました。試合に出たらゴールを狙っていこうという意識は持っていたし、そういう意味では『ゴール』という結果が得られて嬉しかったです」

Q:優しい先輩に囲まれていますね。
「本当に、優しさを感じました。ただ、今日のゴールは嬉しかったですけど、満足は全くしていません。これを機会として、これからもっとゴールを積み重ねていきたい」

以上