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【J2:第33節 富山 vs 北九州】レポート:雨中の下位対決はスコアレスドロー。富山は戦術の徹底で勝機をみいだすも最後のひと押しを欠いた。(13.09.16)

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17位・北九州と18位・富山の下位対決はスコアレスドローで勝点1を分け合った。両者とも残留争いを抜け出すことはできず、今後も息のつけない戦いが続く。

富山は先週の天皇杯2回戦に続いて4バックの[4-2-3-1]のフォーメーションで臨んだ。DF陣に負傷者が多い中、対戦相手の特長を踏まえた選択だった。
北九州のコンパクトな守備陣形に対し、FW苔口卓也とMF木本敬介が縦に仕掛けてDFラインを押し下げる、トップ下の大山俊輔がブロックの中でボールを受けて前線に供給するのが初期のプラン。左サイドバック舘野俊祐を中心に後ろから早いタイミングで苔口らを狙ってボールを送った。雨やピッチ状態に合わせたわけではなく、今週のトレーニングから意識してきた作戦だ。前半は決定的なチャンスこそ創出できなかったが、木本がドリブルで切り込み、舘野やDFヤン・ヘジュンがミドルシュートを狙うなど戦術を徹底したうえで積極的にプレーした。これが後半の攻勢につながった。

北九州はピッチ状態や前からプレスをかけてくる富山の出方をみて、「難しい試合になるのは予想していた。前半は無失点で終われたらよいと考えていた」(MF新井純平)という。それでも立ち上がりから優位に立って攻め込んだ。前半27分、新井のゴール前に浮かせたパスにMF森村昂太が飛び込む。同35分にはFW池元友樹が新井のスルーパスで左サイドに抜け、MF小手川宏基が鋭いシュートを放った。立て続けに得たCKからも際どいシーンをつくる。しかし先制点は奪えなかった。池元は「ボールを前に運べてはいたが、うちのリズムでやれている感じではなかった」と話す。富山の守備意識の高さ、雨、アウェイの慣れないピッチ状態に勢いを削がれたところが少なからずあったようだ。

後半は一転して富山ペースになった。前半を無失点でしのいだことは大きく、5試合ぶりの勝利を視野にとらえてアグレッシブさが増した。こぼれ球を次々と拾って押し込む。後半13分にFW西川優大が入ると前線からのプレスがはまってショートカウンターからもチャンスをつくった。シュート・クロスの精度を欠いたが波状攻撃によってゴールに迫り、後半のシュート数は10本に上った。最も惜しかったシーンは同43分、右からのクロスにDF池端陽介がGKと競り合い、こぼれ球にFW黒部光昭が合わせたがシュートは上に外れた。

黒部は試合後のミーティングで自ら発言を求め「「(勝てなかったのは)最後のチャンスを決められなかった自分の責任」と語ったそうだ。安間貴義監督が会見で明らかにした。指揮官は受け入れがたい結果からも目をそらざすに克服を目指す姿勢こそが自分たちの強みだと考えている。最ベテランの振る舞いにその思いをさらに強くしたようだ。「この苦しい状況を突破できるように日々努力していく」と話した。
黒部はJ1・J2合わせて343試合目の出場だった。「自分が決めなければいけないんだ」というプロフェッショナルとして、ストライカーとしての覚悟とプライドがある。この日のエピソードを聞き、身の引き締まる思いをした人は少なくないだろう。悔しい引き分けに終わったが、富山のJリーグ200試合目は確かに刻まれた。

以上

2013.09.16 Reported by 赤壁逸朗
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