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【J1:第13節 C大阪 vs 名古屋】レポート:大観衆の前で持ち味を存分に出したC大阪、エジノと柿谷のゴールで名古屋を下し、5月負けなし!(13.05.26)

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試合開始2時間前までには、キンチョウスタジアムの周囲にたくさんの人があふれ、チケットも前売り、当日売りともに完売。16,362人の大観衆のなかで行われたC大阪と名古屋の一戦は、2-1でC大阪が勝利した。これでC大阪は、5月の公式戦7試合を5勝2分けと負けなしで乗り切った。一方の名古屋は、C大阪とは対照的に5月のリーグ戦5試合全敗。優勝候補がまさかの14位と低迷したまま前半戦を終える形となり、名古屋のストイコビッチ監督は「過去の我々の栄光、いい時期というのは、終わった。本当に、難しい時期にあり、悪い困難にぶち当たっている」と現状を認識していた。

「両チームの特長がはっきりと出たゲームだった」と試合後にC大阪のレヴィークルピ監督は振り返っていたが、敵将のストイコビッチ監督が「ペースも、我々のものではなかったし、相手の攻撃も止めることができない。C大阪さんのほうがいいサッカーをしていたと思う」と語るように、「パス、ドリブル、コンビネーション、そういったプレーをしっかりと出せていた」(レヴィークルピ監督)、桜色のホームチームが、ほとんどの時間帯で試合の流れを握っていた。

その中軸を担っていたのは、エジノだ。ヤマザキナビスコカップ第7節の鹿島戦にて待望の来日初ゴールを決め、「今はいい意味で、少し身体が軽くなった感じ」というC大阪の9番は、開始早々に最初のシュートを放つと、エースの柿谷曜一朗が名古屋のダニエル、ダニルソンらの厳しいマークを受ける中、率先してポストプレーや、狭い地域でのコンビプレーなどを忠実に実行。これまでの試合ならほとんど仕事ができなかった競り合いでも、田中マルクス闘莉王をはじめとする名古屋強力守備陣を相手に、五分五分の戦いを披露していた。

前半から期待を感じさせるパフォーマンスを見せていた大型FWの左足が、後半に入り、均衡を破る。57分、山口螢とのワンツーで中央を突破したシンプリシオから、ペナルティーエリア手前でパスを受けたエジノは、鋭いターンから相手GK楢崎正剛の動きをよく見て、「GKの逆を突けた」シュートをゴール右スミに流し込んだ。「日々のトレーニングの積み重ねが、こういう結果につながった」というエジノ。これがリーグ戦初得点となった。

先制したC大阪は、67分にも追加点を獲得。決めたのは、今や不動のエースに成長した、4代目『8』番だった。相手DFのパスを敵陣でカットした枝村が、即座に前を向くと、「いい動きだしがあって、足下につければ、そのままあいつ(柿谷)が行けるだろうというのがあったので」と、高速ラストパスを前線に送る。これを、左足で絶妙トラップを見せた柿谷が、素早く右足でシュートし、見事にゴールを決めた。「あの1タッチ目が、技術がしっかりとゴールに向かうプレーにつながっていた」と指揮官も絶賛するテクニックを見せた柿谷の今季J1リーグ戦9得点目で、リードを広げた。

攻撃だけでなく、アディショナルタイムに入るまでは、C大阪の守備も光った。その原動力は、J1通算100試合出場をGKキム ジンヒョンと同時に達成したDF藤本康太、そして、リーグ戦今季3度目の先発となったDF山下達也のセンターバックコンビだ。相手の前線の起点、ケネディに、彼ら2人の好連係でタフに戦い、仕事をほとんどさせず。しかも、「僕らが前でしっかりとラインを保つことで、間延びせず、コンパクトに守れた」と山下も言うように、彼らのアグレッシブな守備が、迫力ある攻撃につながっていた。

ただし、名古屋も簡単には引き下がらなかった。2失点後には闘莉王を前線に上げ、ヤキモフスキー、矢野貴章も送り込み、高さを活かしたパワープレーで、遮二無二ゴールを取りに行く。すると、アディショナルタイムに入った直後、藤本淳吾のFKから、ケネディがようやく頭で合わせ、1点差に詰め寄った。さらに、立て続けにハイボールを送り、攻勢を強めた名古屋だが、闘莉王のシュートがゴールポストに阻まれ、ケネディのシュートも枠を捉えきれず、万事休す。得意としていたC大阪戦で、名古屋は息を吹き返すことができなかった。

今の順位がそのまま反映される結果となった今回の対戦。「力がついてきた印象もある。これで中断期間に入るのは残念だが、再開しても、この勢いをなくさないようにしたい」と、C大阪の主将、藤本がさらなる上位躍進を誓った一方で、「ここ5試合以上、勝ちがない。これは恥であり、この状況を何とかして変えていきたい」と、名古屋のストイコビッチ監督は、リーグ戦再開後の逆襲に向けて、チーム再建への思いを吐露していた。それでも、C大阪にとっても、名古屋にとっても、自らの持ち味が明白になったこの試合。最後まで大観衆を沸かせた今節が、両チームにとっては、今季の分岐点の1つになるはずだ。

以上

2013.05.26 Reported by 前田敏勝
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