試合後の会見で石丸清隆監督が「非常に似たようなチームで、1点を争うと予想していた」と語れば、影山雅永監督も「難しいゲームになるだろうということは選手と話していた」と振り返った今季初の「PRIDE OF 中四国」。影山監督は「3−4−3同士だということ、そしてお互いにハードワークをベースにボールを動かそうとしているので、似通ったチームだと思った」とも指摘をしたが、その言葉通り、序盤から互いのフォーメーションが合致し、主導権を奪い合う展開が続いた。
その状況で、まずイニシアチブを握ろうとしたのが岡山。前半5分には右サイドからのクロスを荒田智之が落として石原崇兆がシュートに持ち込むなど、岡山がパスをつなぐ時間が長くなりかけた。しかし「立ち上がりは東浩史と赤井秀一のポジションがちょっと遅かったが、徐々にいつもどおりの形に持ち込めた」と石丸監督が振り返ったように、20分を過ぎたあたりから愛媛が反撃開始。立て続けに岡山ゴールへと迫ると、最初のビッグチャンスは24分。愛媛は中央から赤井が東とのワンツーで抜け出してシュートまで持ち込んだが、GK中林洋次がこれを防いだ。
その後は愛媛に流れが傾いていたものの、先制点は岡山に生まれる。前半のアディショナルタイム、石井謙伍のパスを荒田がカット。そのままシュートまで持ち込み、落ち着いてファーサイドに流し込んだ。岡山にとっては前半2本目となるシュートでの先制点。攻撃面では必ずしも上手くいっていなかったものの、隙を逃さずリードを奪うことに成功した。しかし愛媛のシュートも3本で、赤井の決定機以外では岡山を崩し切れてはいなかった。互いにパスをつないで攻め、そして前線から組織的に守ろうとするスタイルの中、我慢比べの展開で岡山の粘りが実を結んだ前半だった。
こうなれば、愛媛は更に前への意識を強めざるを得ない。59分にはペナルティエリア内で赤井と河原がパスをつなぎシュートまで持ち込んだ場面をはじめ、その後も愛媛は交代でピッチに送り出された加藤大や長身の渡辺亮太を絡めてゴールに迫った。一方で岡山もカウンターのチャンスをつかみながら、決めきれない。結局スコアは動くことなく、試合はそのままタイムアップ。今季初の「PRIDE OF 中四国」は1−0で岡山が制した。「もう1点取って突き放せなかったところに関しては我々はもっと高めていかなければならない」と影山監督は課題を掲げたが、開幕から未だ無敗という成績はG大阪と岡山だけ。チームを作り上げていくこの段階で結果を得ていることは大きい。それだけに次は札幌戦(4/7@カンスタ)で今季ホーム初勝利をつかみ、より大きな手ごたえをつかみたい。
一方で敗れた愛媛にとっては悔やまれる敗戦。ひとつのミスが大きな痛手になるということを、改めて学ばされる試合になってしまった。チャンスに決められなかったゴール前の課題も改めて浮き彫りになったが、試合全体を眺めればネガティブになる必要はない。攻撃ではしっかりとボールをつないで決定機を作り、守備でも組織が破綻をすることはなかった。石丸新体制で目指すサッカーに向けて着実にレベルアップを続けており、今後も今のサッカーをやり続けることが必要だ。その上で、同じ失敗を繰り返さないこと、そしてこの敗戦を引きずらないことが肝心。次のアウェイ北九州戦(4/7@本城)でしっかりと勝点を持ち帰ることこそが、チームの更なる成長につながる。
以上
2013.04.01 Reported by 近藤義博
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