●奥野僚右監督（山形）：
「まず本当に、やっとホームで開幕を迎えることができたということは、非常によろこびがありました。そのうえ、多くのサポーターに今日も来ていただいて、そして笑顔でこのスタジアムを去ってもらうことができた。そこが一番うれしいです。今日、選手に少し話したことを、先ほど(スタジアム内の)インタビューのときは出てこなかったんですけれども、やっぱりひとつにならなきゃいけないという話をしました。ひとつになるとはどういうことかというと、チームとしてひとつにまとまって、ひとつでめざす方向にめざす。自分は選手たちのひとつになった粘り強さと、頑張りであったり、チームがひとつになって動く、そういう姿をサポーターとともに見たいんだと。最後までもちろんそういうところには諦めない姿勢を出してもらいたいと、そういう話をしました。そうしたところ、当然、長崎さんはこの1節、2節と非常にいい戦いをされてきています。そのなかで、まとまり感のあるチームを相手にするときに大事になってくることは、自分たちがまずひとつになっていないと同じ状況には立てないんじゃないか、そういう思いがありました。ですから、今日のゲームを全般的に見ますと、選手全員が勝利という目的に向かって、また自分たちがチームとして戦うことを、最後のホイッスルが鳴るまで表現してくれたと思います。2-0という難しいスコアからそのまま3点目を狙う姿勢というのも続けて表現してくれましたし、最後ゼロで終わる。このゼロで終わるために必要なことというと、全員の少しの頑張りと、少しのチーム力ですね。そこが大事になってくると思ったわけですけれども、アディショナルタイムの5分も、最後まで集中を切らすことなく、反対にチャンスにつなげるような形をつくってくれた。当然、12分に生まれた得点にしても、積極性のあるなかから、そういったシュートがサイドバックである山田君にゴールが生まれる。宮阪君のフリーキックで、中に合わせてくると見せかけたところを、直接相手の意表を突く。いろいろなところでいろいろな工夫をみんなが持ち寄り、それをピッチに表現していく。そういう連動した部分であったり、アイディアであったり、共通認識と共通理解とイメージの共有という部分が今日のゲームではできたのではないかと思います」

Q:今日の試合ではメンバーを大幅に代えて臨まれましたが、どんな思いですか?
「とにかくピッチでいいものを、みんなの前で表現したい。ただ自分が何かをしたいわけではなく、こういう組み合わせのなかで今日のスターティングメンバーが一番力を発揮してくれるというふうに判断しました」

Q:今日はゴールキーパーが、昨年1年間ゴールマウスを守った清水健太選手から常澤聡選手に代わりましたが、今日のプレーを見ての感想は?
「昨年と今年を比較する必要はまったくないとは思うんですけれども、それぞれがそれぞれにいい形のなかで競争意識をもってトレーニングから励んでくれています。そのなかで、1節、2節の(合計)5失点という流れを断ち切りたいという思いを、そういう部分からメンバー変更にも加味しました。ですから、そこは昨年までの戦い方で言いますと、ある程度メンバーが固定された状態でありましたけれども、それ以上に今シーズンは高い競争意識のなか、それぞれの選手が高いパフォーマンスをトレーニングから見せてくれていると。ですから、誰が入ったところでチームとしてのチーム力が落ちるというような解釈はしていません。常澤君はいい仕事をしてくれたと思います。何度もピンチを防いでくれましたし、後ろからのコーチングであったり、積極的なプレーというものを表現してくれました」

Q:ディフェンダーのなかで開幕から代わっていないのが山田選手ですが、山田選手は今日は得点も取って、期待に応えてくれているというところはありますか?
「もちろん、一度も代わってない、3試合続けてゲームに出てくれているわけですけれども、それぞれの選手にやはり持ち味と強みがありますね。その強さを最大限に発揮してもらいたいというところが今日、彼が得点まで結びついたというひとつの表れだと思います。ですから今後も自分の持ち味を最大限に発揮しつつ、もっと全体のレベルを高めていってほしいなと思っています」

(質問が途切れたところで)
「あと、ひとつ付け加えるとするならば、今日、ベンチに座ってたんですけれども、今日はボールボーイが(山形の)ジュニアユースの選手たちだったんですけれども、右を見たら自分の息子がいて、左を見たらその親友がいてと。サポーターも含めて、いろんな意味でいろんな後押しがあったのかなという気がしています。それはメディアのみなさんもそうですね。本当に自分たちが待ち望んだ勝利というものをみんなで分かち合って、今日はよろこんで、また今日1日で切り換えて、次の水曜日に向かっていきたいと思います。どうもありがとうございました」

以上