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【東日本大震災復興支援 2012Jリーグスペシャルマッチ TAO vs J選抜】プレビュー:あれから1年4ヶ月余り。サッカーのチカラがカシマスタジアムに集結する!(12.07.17)

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昨年の3月11日以降、日本全体に流れる空気は大きく変化した。目の前にある光景がじつは当たり前のものではなく、多くの関わり合いがあって初めて成り立っている。そのことを改めて気がつかされた人も多いはずだ。小笠原満男もそのなかの一人だった。
「怪我以外で初めてサッカーができなくなったとき、当たり前にサッカーができて、当たり前に試合ができて、当たり前にお客さんが来てくれると思っちゃいけないこと。それまでも、そういう気持ちがなかったわけじゃないけれど、強く感じた瞬間だった」

突然の大震災により3月12日および13日に開催予定だったすべての公式戦が中止。それからしばらくの間、サッカーが目の前から消えた。サッカーがなくなる恐怖が現実の可能性として迫ってきたのである。

しかし、震災からわずか18日後に行われた3月29日のチャリティーマッチは、サッカーになにができるのか、その可能性を示してくれた。そして、4月23日にJリーグが再開されたとき、喜びを感じると同時に、守らなければならない大切なものを再認識させてくれるものだった。

ところが、だ。あれから1年4ヶ月余りが経つが被災地の復興は遅々として進んでいない。東北地方はもちろんのこと、開催地に選ばれたカシマスタジアムの周辺も同じだ。ホームタウンの一つである神栖市から鹿嶋市に向かう幹線道路は長らく地震で波打ったままだったが、ようやく補修工事が始まった。アントラーズクラブハウス横の空き地には、いまも山のような瓦礫が積まれたままになっている。被災地では震災はまだ終わっていない。

とはいえ、被災地が復興するために、私たち一人ひとりになにができるのかはすぐにはわからない。しかし視点を変え、サッカーを守るためにできること、サッカーファミリーを守るためにできること、そう考えたなら、これまでの経験からすぐにでもわかるはずだ。

今回のスペシャルマッチを前にして、小笠原は、ベガルタ仙台と一緒にチームを組み、その他にも今野泰幸、高萩洋次郎といった支援活動をともに続ける仲間たちと試合ができることを大いに喜んでいた。
「ここ茨城も忘れられがちですけど被災地。そこで試合をやってくれること、それにベガルタとチームが組めるということが、個人的には嬉しくて。一緒になってがんばりたいし、そこに東北出身の選手を絡めてくれるというので、意味のある試合になると思う」

公式戦ではないが、仙台と鹿島、そして東北出身の選手で構成される「Jリーグ TEAM AS ONE」にとって、この試合は特別な意味を持つ。シーズンまっただなかに行われるため選手のコンディションも万全。必ずや真剣勝負になるだろう。

サッカーのチカラは大きなうねりを生む。真剣勝負のなかに生まれる奇跡のようなゴールを、私たちは前回のチャリティーマッチで目にした。試合から見えてくるものは人によって違うだろう。感じ方も違うはずだ。しかし、まだまだ助けを求めている人がいる。私たちにもできることはある。

以上

2012.07.13 Reported by 田中滋
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