11月29日(土) 2008 J1リーグ戦 第33節
横浜FM 2 - 0 東京V (14:04/日産ス/31,474人)
得点者:58' 松田直樹(横浜FM)、89' 長谷川アーリアジャスール(横浜FM)
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この日のヒーローは「ミスターF・マリノス」こと松田直樹だ。3バックの真ん中で守備陣を統率し、完封勝利に貢献。さらに58分にはカウンターからドリブルで一気に攻め上がり、「ループシュートを狙っただけ」という絶妙なミドルで、先制弾をゴールに突き刺した。
横浜F・マリノスの布陣には、ケガ明けの中澤佑二が復帰。「松田のラインコントロールが良いため」(木村浩吉監督)、中澤は3バックの左に入る。
前半は、前節のジェフユナイテッド千葉戦を再現したような展開に。両チームとも最終ラインを高い位置で保ち、ハイプレッシャーをかけて中盤やDFラインで潰し合う。そのため、なかなかゲームが落ち着かなかった。
それでも試合が進むと、技術で上回る横浜FMがやや優勢にゲームを進める。だが、決定機を多く作ったのは東京Vの方だった。32分にFKからのハイボールを平本一樹が頭で落とし、大黒将志が繋ぎ、飯尾一慶がペナルティエリア内でシュート。40分には富澤清太郎と篠崎晃誠が早いパス回しで右サイドを突破し、篠崎のクロスを平本がニアで合わせる。しかし、シュートは2本とも枠を捉えられない。
後半に突入すると、46分に狩野健太がドリブル突破から際どいシュートを放つなど、横浜FMが右サイドから攻め込む。その後、狩野は左サイドに回ってもチャンスを作る。狩野が存在感を見せ始めたのは、東京?にとって58分の失点の前兆だったのかもしれない。横浜FMが先制した場面。東京?はそれまでのタイトな守備が緩み、松田の約20mにも及ぶ中央突破を許している。
先制した後の横浜FMは完全にペースを掴む。両サイドから崩しにかかり、東京?のDFは相手のパスワークに付いていけず。横浜FMに追加点がいつ生まれてもおかしくなかった。
そこで柱谷哲二監督は、68分に廣山望、大野敏隆という攻撃的な選手を投入。すると東京?は息を吹き返し、再び前線からのプレスも効き始める。73分には中澤のクリアボールを廣山がダイレトで合わせてゴールを強襲。終盤にはセンターバックの那須大亮を前線に上げてパワープレー。受けに回る時間が増えてきた横浜FMだが、全員守備の姿勢は最後までブレない。そして89分に、途中出場の長谷川アーリアジャスールが相手のクリアボールを拾い、そのままゴールに突進して追加点をゲット。横浜FMがきっちりとホーム最終戦を飾った。
敗れた東京?は依然16位と苦しい状況だが、那須と土屋征夫が中心の守備は失点を許すまでは、賞賛に値する出来だった。最終戦の相手は破壊力を誇る川崎フロンターレ(12/6@味スタ)。この日の好守を90分間続けられるかが、残留するための生命線になりそうだ。
一方の横浜FMはこれでJ1残留が確定。リーグ戦では開幕戦と第2節以来の連勝となり、勢いが増している。お立ち台で松田は「天皇杯で絶対に優勝する!」と新たな目標を掲げた。そのためにも、最終戦の浦和レッズ戦(12/6@埼玉)は勝利で締めくくり、天皇杯へいい流れを持ち込みたい。
以上
2008.11.29 Reported by 小林智明(インサイド)
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